~革新的加工法で、堅い木材を自在に変形できる“エコ技術”~
ドリームメーカー:産業技術総合研究所/金山公三 さん
「資源は地中深くにあるだけではなく人間の頭の中にある」 » 一覧へ
日用品や工業製品などの原材料となる石油や金属。しかしそれらは、限りある資源・・。
この枯渇する資源に代わりうるのが―、植えれば育つ木材!?
マツやスギ、タケなど、あらゆる木材を、プラスチックのように自在に変形できるという
常識を覆す技術を開発したのが、産業技術総合研究所の金山公三、58歳。
金山の『流動成形』技術があれば、衝撃に強く、難燃性も断熱性もある製品が
生まれるという。将来、テレビの外枠や車のボディーなど、これまで、プラスチックや
アルミが使われていた部分が、木材に変わるかもしれない。まさに“素材革命”だ!
もともと、金属加工の研究をしていた金山。だが、金属資源の限界を、肌で感じる・・。
『先々役に立つ、新しい原材料はないのか―」 金山は、あらゆる研究の中から
“木材”に目をつけた。熱を加えたり、圧縮したりと試行錯誤を繰り返す。
しかし、「木材なんて・・」と周囲からは冷ややかな反応。それでも、木の「細胞」まで
調べ尽くしたとき、ある発見をする。それは、『細胞同士がすべる』という現象―
『資源は、地中深くにあるだけではなく、人間の頭の中にこそある』
この言葉を原動力に、「木材研究」という階段をひとつひとつ上ってきた金山。
自らの技術を社会に役立てるため、実用化に向けた共同実験にのぞむ。
それは、窓枠のサッシに使われているアルミを、木材に代えるというもの。
細く、長く、強く・・流動成形した金山の木材は、建材としても認められるのか―
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