今回のがっちりマンデーは、「際コーポレーション」。
「紅虎餃子房」など、数多くの飲食店を手掛け、年間売上げは、なんと!240億円!
そこで!今回は、際コーポレーションの儲かりのヒミツに迫ります。
NEXT
際コーポレーション“メニュー決め”の現場に潜入!
売上高240億円を誇る際コーポレーション。
その大黒柱とも言える存在が…
イメージ
全国に74店舗を展開する中華料理店「紅虎餃子房」!
名物は太くて長い餃子を熱々のまま食べる事が出来る「鉄鍋棒餃子」。
ひと月10万食を売上げる人気商品です!
他にも握りこぶしの大きさはある「黒酢の真っ黒スブタ」や、豚の角煮が2枚、チャーシューが6枚乗った「紅虎デラックスタンタン麺」など、ガッツリと中華を食べるお客さんで、連日大賑わい。
これは儲かるヒミツがたくさんありそう!
イメージ
イメージ
実は際コーポレーションのお店は全国に348店舗あり、その内「紅虎餃子房」は74店舗だけ、残り274店舗は、中華や和食、イタリアンなど119のお店のブランドがあるんです。
色んなお店をやっているので、知らないうちに際コーポレーションのお店を使っていることが多い。
でも、何で違う名前のお店をたくさん作るのでしょうか?
同じ名前にした方が知名度も上がり、良さそうですが…
そこで、店舗開発部 部長の藤本茂さんにお話を伺いました。
藤本さん:お客様に飽きられてしまった場合に、会社が致命傷にならないように色んな業態を持っているので、すぐ対応できるようにしています。
そう!ひとつのブランドのお店をたくさん出した場合、ブランド人気が下火になった時の影響が大きい。
それに対して、別々のブランドならその影響を小さくする事が出来るのです!
では、浮き沈みの多い飲食業界において、お店のメニューはどうやって決めているのでしょうか?
そこで!今回は“際コーポレーションのメニュー決め”の現場を特別に見せて頂くことに!
4月某日、スタッフが向かったのは東京・六本木にある中華料理店「月季花」。
すると1台の黒塗りの車が到着。
登場したのは…
イメージ
際コーポレーション 中島武社長!
この日のテーマは、都内にある際コーポレーションの中華料理店で出す夏場限定「冷麺」のメニュー決め!
夏の売上を左右する冷麺には、この時期、中島社長が最も力を入れるひとつ!
この日、社長に呼び出され集まったのは、六本木や赤坂・四谷など、都内15店舗の中華料理店の料理長の皆さん。
冷麺など季節の売上にかかわる大事なものは、社長と料理長たちでレシピを決めるのです。
イメージ
中島社長:ボールペン持ってきて!机くっつけて!くっつけて!くっつけろって言うんだよ!
開始前からイラつき気味の中島社長。現場の空気がピーンっと張りつめます!
ただならぬ雰囲気の中、まずは各店舗の料理長が考えてきたメニューをひとつひとつチェック!
まずは四谷 雪梅花の料理長・石川総さんから。
中島社長:石川!冷麺、何がいいの?
イメージ
石川さん:自分の店は…
中島社長:早く!いいから!
石川さん:豚と梅の梅酢を使った冷麺をやりたいです。
中島社長:豚と梅の冷麺、悪くはないんですよ。だけど一世を風靡する?
続いて、銀座 胡同マンダリンの料理長・中村秀和さん。
中村さん:海鮮とトマトのサラダ冷麺です。
イメージ
中島社長:どうして中村が考えるメニューは気持ち悪いんだよ!海鮮とトマトどうすんの?自分で食べたい?店行って。もういいよ!何回も何回もやってると料理長から外すぞお前!
中島社長バッサリ!中途半端なものはコテンパン!
社長の判断基準は、メニューが持つインパクト。
このキツいミーティングは約1時間。
どうにか各店舗のメニュー案が揃ったところで、厨房に移り試作品を調理。
すると厨房に中島社長の姿も!?
試作会では、毎回社長も一緒になってメニューを作る!
しかし、元々料理人だったわけではありません。
30代の頃は金融・不動産などで手広く稼ぐやり手の実業家でした。
ところが…
イメージ
イメージ
中島
バブル崩壊で200億円の借金が!
「このままじゃ終われん!」と、一念発起した中島社長、飲食ビジネスで一発当てようと、単身香港に出向き独学で料理を猛勉強!
本場で学んだ技をもとに、韮菜万頭を作って成功を収めたのです。
そんな社長だからこそ、味も自らの五感でチェック!
料理長達が作り終えたメニューが揃ったところでイザ試食!
しかし!
社長:こっちに来いって作ったやつ!誰だこれ作ったの!?汚くないか?まず冷やし中華食べて気持ちが汚いよコレ!何でこんな所に急にミカンが入ってくんの?
見た目の美しさにかけるものは容赦なく問い詰める!
とにかく妥協を許さない中島社長。
スタッフ:昔はもっと厳しかったんですか?
中島社長:厳しかったですね。僕たち一回勝負じゃないですか、お客さんの前に料理が出てきたら。お客さんが「これ変だよな」って言ったときにはもう二度とそのお客さんは来て頂けないですからね。ある意味の真剣勝負なんだけど真剣勝負でやってないんですよね。
こうして料理長たちが何度も何度も作り直し、約3時間後、各店舗オリジナル冷麺が完成しました!
外観も社長自らが手を入れる!
さて、中島社長が目を光らせるのは味だけじゃない!
中島社長が姿を現したのは、赤坂にある際コーポレーションの日本料理店「黒座暁樓」。
目的は月に一度のメニューチェック。
イメージ
中島社長、お店のお品書きも自ら書き直す!
料理長の考えたメニューに丁寧に筆を入れていきます。
赤坂 黒座暁樓 料理長の坂下修一さんにお話を聞いてみました。
スタッフ:社長が全部手直しをするんですか?
坂下さん:毎回、手直しをして頂いています。100%を狙って行きますけど100%ダメ出しをくらいます。
メニューチェックが一通り終わったところで中島社長、お店を離れてどこかへ向かいます。
一体、どこへ行くのでしょうか?
スタッフ:どこへ行くんですか?
中島社長:赤坂にはお店がいくつかあるんですよ。来たついでってのもありますしね。
やって来たのは徒歩2分ほどの場所にある際コーポレーションの日本料理店「ヒカリ」。
しかし社長、なぜか中には入らず入口をジッと眺めています。
イメージ
中島社長:重いというか高級感があり過ぎる。
どうやらお店の外観にご不満の様子。
すると!?
いきなりお店の色々なモノを取り外し始めました。
イメージ
さらに、表の壁にチョークで落書きまで!
これは一体?
中島社長:一般のお客さんがおっかなくて入れないんですよ。
以前からこの店の黒塗りの入口が、お客さんを入りにくくしていると感じていた社長。
チョークで文字や絵を描くことで、気楽に入れるお店へイメージチェンジをしているのです。
中島社長、料理だけじゃなく、お店の外装や内装も自分でやらないと気が済まない!
そして、1時間後…
イメージ
お店のイメージが劇的に変わりました!
うまくいかなかったらすぐ直す!これぞ中島流!
実は、際コーポレーションのお店はほとんどが直営店。フランチャイズのお店はほんの少し。
それには理由があるのです。
再び店舗開発部の藤本さんにお話を伺いました。
藤本さん:例えば中華料理をやっていて、お客様が飽きが来られたら和食にお店を変えたりすることも自分たちの中ですぐ出来ますので。食材さえあれば3日間でメニューを変更することもできます。
中には売上の悪かった中華料理店を、たったの7日でイタリア料理店にチェンジしたり、工事だけで通常1ヶ月かかる改装を、設計込みで5日で行なったりしたこともあるのです。
でも、どうしてそんなに素早く出来るのでしょうか?
それは、何でも自分達でやっちゃうから!
そこで、総務部の越智康子さんに社内を案内していただきました。
越智さん:ここはグラフィックをしている部署です。設計デザインや店舗デザインです。
イメージ
そう!社内には建物の設計やデザインを専門とする部署がある!
さらに、東京都西多摩郡にある工場では?
工事部の岩倉一紀さんにお話を伺いました。
スタッフ:ここはどのようなところなんですか?
岩倉さん:工事部といって店舗の什器や壁画を担当しています。
イメージ
なんと!専門の工事部もある!
あの独特のお店の雰囲気も全部自分達でやってスピードアップ!
しかも岩倉さんは?
岩倉さん:僕は際コーポレーションの元々飲食店のコックだったんです。コック志望で入って今は工事部です。
イメージ
料理と工事、両方のプロ!
店舗開発部 部長 市川昌次さんによると…
市川さん:先週も六本木で一店舗改装したんです。改装期間は5日くらいですけど、お店を全部リニューアルしてメニューを一部入れ替えて売上が今までの1.5倍に上がりました。
でも、社長の突然のヒラメキに対応する社員の皆さんは大変!
岩倉さん:紅虎餃子房の大きい龍の画があるんですけど、4晩も5晩も夜勤で描き続けて「さぁ終わったね」という頃に社長が来るんですよ!すると「バカヤロー!こうじゃねえだろ!消せ!」って言ってせっかく5日位かけて描いた画を消してもう一回描き直しってことは全然あります。
中島社長を中心に目まぐるしく動く際コーポレーション!
これからも目が離せません!
▼スタジオでお聞きしました。
進藤:お店が上手くいった時の法則というのはあるんですか?
中島社長:あります。自己否定をして自分のやって来たことを全部バツにして、新たなマルを見つけていくことをしなくちゃいけないんです。だから自己否定をキチッとやっていかないとならないんです。
0 件のコメント:
コメントを投稿