2013年12月30日月曜日

初詣の前に知っておきたい意外な常識。お願いするのではなく、まずはしっかり「誓う」


初詣の前に知っておきたい意外な常識
意外な常識1

神様に御利益を頼んではいけない?

お願いするのではなく、まずはしっかり「誓う」

 神様にすがって頼み込むばかりでは、願いは届かない。「まずは『私は頑張ります』などと誓うことが御利益につながる」(新谷氏)。誓った後に「どうかお力添えください」と言葉を添えるのだ。また、祈願は「家内安全」「試験合格」など漠然とした内容ではなく、より具体的に。例えば「これからも家族全員が病気もせず、事故にも遭わず健康に過ごせるように日々努力します。どうかお力添えください」
意外な常識2

3000円、5000円、1万円、5万円…、ご祈願の値段の差は!?

御利益の差ではなく、授与品などの差だけ

 通常参拝では入れない神社の拝殿内や寺の本堂で「ご祈願」をする場合。祈願料は社寺によって複数のランクがあるが、その差は何か。八方よけで有名な寒川神社は「御利益の差ではなく、ご祈願後に渡す授与品の差にすぎない」という。一方、ご祈願時の「内容」に差がある場合も。1万円以上だと神楽が舞われたり、天台宗の佐野厄除け大師のように3000円は1回、5000円は毎月1回(1年間)祈願してもらえるなどの違いだ。
意外な常識3

男42歳、女33歳…人生に3回訪れる「厄年」は注意すべき?

宗教的教理上の意味合いはなく、語呂の悪さも厄年といわれる要因

 現在の厄年の考え方は、江戸中期の元禄の頃には出来上がっていた。肉体的・精神的変化が大きく、気を付けるべき年齢を昔の人々は経験的に厄年と警戒したのだ。「死に(42)、散々(33)など語呂の悪さも重ねて考えたとされている」(新谷氏)。厄年の発想は、民間信仰として生まれたもの。「宗教的教理上の意味合いはないが、気になるなら社寺で厄よけ祈願をするのも手だ(新谷氏)。
意外な常識4

賽銭は「幸運を買う」ため?  金額が多いほどいい?

穢れを金銭に移し清めるために入れる

 神道では不浄を嫌う。だからこそ手水舎で手や口を清めるのだが、賽銭の本来の意味も「穢れを祓い清める」ことにある。参拝の際は硬貨でも紙幣でもかまわないが、高額な紙幣ならば玉串料として奉納するほうがよい。また、鈴を鳴らすのは「鈴の音で神様に訪れたことを気づいてもらうため」(新谷氏)。鐘がある場合は賽銭を入れた後にしっかり鳴らしたい。
意外な常識5

「八百万の神」にも「格」がある?  最も「偉い」神様は?

神々の世界を統括する最高神は太陽神の天照大御神

 天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、名の通り天地をあまねく照らし出す太陽神だ。有名な「天岩戸」神話には、同神が岩戸にこもった途端に世界は暗闇となり、災いが多発して混乱を極めたと伝わる。神々の国・高天原(たかまのはら)を統治する、日本神話の最高神といえる存在であり、皇室の祖先神でもある。伊勢神宮が祭るのも、この天照大御神だ。神話に登場する神様以外にも、菅原道真など歴史に名を刻む偉人を神として祭る神社が多数ある。






最低限押さえておきたい、福を呼ぶ初詣マナー
初詣のマナー1

Q 初詣は神社と寺、どちらに行くべき!?

A お参りしたい気持ちがあれば神社、寺どちらでもOK

 江戸時代には、家の長子が新年に氏神の神社に参る「元旦詣」の風習や、正月に恵方にある寺に詣でる「恵方参り」があった。現代でも、初詣は神社と寺、どちらでもかまわないという。「神社は神様に、寺は仏様に。お参りする相手が違うだけ」(新谷氏)。氏神様や菩提寺に参るのが基本だ。伊勢神宮や成田山新勝寺、川崎大師など大きな寺社に御利益があると初詣に行くようになったのは、明治時代に鉄道が発達してからだという。
初詣のマナー2

Q 正月といえば酒。酔っ払って行ってもOK!?

A 酒はお清め、お供えでもあるので少し飲んでいるくらいはよい

 神仏に酒はつきものだ。お神酒はお清めにもなり、お供えにも欠かせない。「泥酔は論外だが、少しくらいならむしろよい」(新谷氏)。
初詣のマナー3

Q 初詣は元旦に行くべき!?

A 元旦でなくてもよいが三が日がベター

 年が改まれば「運気」も変わる。その変わり目に、より大きな運を授かりたいと参るのが初詣だ。「いつまでに行くべきか、という決まりはないが、やはり正月は三が日大切。そのうちにお参りしておくのがよい」(新谷氏)。三が日に行けないなら松の内(7日まで)に。それも難しければ、旧暦の元日(2014年は1月31日)に行くのもよい。
初詣のマナー4

Q 初詣は新調した服で行くべき!?

A 清らかに新年を迎えるため下着だけでも新しいものを

 新年の歳神様を迎えるために衣服をすべて新調して気持ちを改める習慣がかつてはあった。「直接肌に触れる下着くらいは新調するとよい。清らかな状態に自分を整えれば、新しい良い運気を受け止めやすくなるはず」(新谷氏)。



それをやったら逆効果!? 幸運を呼ぶ参拝の作法
参拝の作法1

Q 他の用事を済ませてから参拝してもいい?

A 午前中に参拝するのが良い

 境内には、心も体も清浄な状態であるといわれる午前中、特に早朝に訪れるのが望ましい。どんな予定よりも参拝を優先させる、という心がけも大切。
参拝の作法2

Q 鳥居は素通りしてもいい?

A 立ち止まって軽く一礼

 鳥居は、ここから神域に入るという目印。入るときは軽く頭を下げて一礼してからくぐり、境内の神様に敬意を表す。帰る際にもくぐってから振り返って一礼。
参拝の作法3

Q 参道は舗道と同じく右側通行ですか?

A 真ん中を避けて歩く

 参道の中央部分は、「正中(せいちゅう)」という神様の通り道だ。そのため、参道を歩くときに中央を通るのはよくない。道の端を歩くのが正しい。
参拝の作法4

Q 手水舎では柄杓に口を付けていただく?

A 左手、右手、口の順に清める

 柄杓に口を付ける人はいまだに多いが、その後に使う人へのマナーとしてNGだ。左手に水を受けてその水で口の中をすすぐ。両手もしっかり清める。
参拝の作法5

Q 二拝二拍手一拝が常識?

A 神社によって作法が違う

 伊勢神宮は二拝二拍手一拝だが、出雲大社は、二拝四拍手一拝と神社によって異なる。終わったあとは会釈して退く。寺は拍手はせず、合掌のみ。

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