2013年8月10日土曜日

「ジブリの法則」 第1金曜にTV放映、円高・株安…的中率9割

「ジブリの法則」 第1金曜にTV放映、円高・株安…的中率9割


<ジブリの法則>経済に影響与える…真偽のほどは?

毎日新聞 8月10日(土)15時1分配信










公開中のスタジオジブリの新作「風立ちぬ」のポスター(C)2013二馬力・GNDHDDTK


 スタジオジブリのアニメがテレビで放送されると株式や為替市場が荒れる「ジブリの法則」という都市伝説がある。「天空の城ラピュタ」の放映と米雇用統計の発表が重なった2日は、ラピュタ人気もあってネットで話題になった。この日も、非農業部門の就業者数の増加幅が市場予想を下回り、円ドル相場は一時1円以上円高になり、週明け5日の日経平均株価は208円安に。米ウォールストリート・ジャーナル電子版も「ジブリの法則再び的中」との見出しをつけた。




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 「ジブリの法則」は、「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)でジブリのアニメが放映された場合のことをいう。放映開始の午後9時は米国の同日午前8時。米国では毎月第1金曜日の朝、景気に影響を与える雇用統計が発表される。発表内容が予測を下回ると円高になる確率が高くなるほか、日経平均株価は下がる傾向にあるという。ジブリ作品が放映された週はこの確率が高いというのだ。この「法則」が言われ始めたのは数年前とされる。実際、重なったのは2008年2月以降計14回あり、うち10回が予測を下回った。14戦10勝だ。投資情報会社「カブ知恵」(東京都中央区)の藤井英敏代表によると、特に12年に円高が続いた時、月曜の朝、目が覚めてみたら株価が落ちていてぼうぜんとした個人投資家がたくさんいたはずだという。




 特に、2日に放映された「ラピュタ」は、物語に登場する滅びの呪文「バルス」が大量にツイッターに投稿され、午後11時21分には1秒あたり約14万件の投稿と世界のツイッター史上最多のつぶやきに。今年1月1日の約33万件を大幅に上回った。その様子を動画共有サイト「ニコニコ動画」で生中継するイベントも行われたほど。こういった話題性が、市場の動きと結びつけて考えられやすいとみられる。




 先物取引の大起産業(名古屋市)情報調査室室長の小菅努さんは、08年以降にジブリ作品が放映された計32日のドル・円相場、翌週月曜日の日経平均株価を調べ、放映日に関係のない全営業日の平均値幅と比べて、大きな値動きはないと結論付けた。小菅さんによると、もともと金曜日は荒れやすい。米の経済指標が発表されることに加え、金曜日のため「週末要因」と呼ばれて意味なく乱高下することがあるという。




 相場に関する「都市伝説」は、例えば、満月の日に相場の転換点が来るという説など、複数あるという。小菅さんはこちらも調べてみて、影響はないとしている。藤井さんは、多くの人が知っている「法則」は、株価の形成になんらかの影響を及ぼしているとみる。「特にFX(外国為替証拠金取引)の場合は、10銭、20銭でも価格の変動があれば収益チャンスになる。確率が51%あれば、その目に張りつづければ勝てることになる。占いと同じで、『法則』を信じて投資する人は大勢いると思う」と話していた。

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