2013年11月22日金曜日

アサーティブのすすめ

アサーティブのすすめ




・上司からの無理な仕事の依頼にあいまいな返事をして、かえって迷惑をかけてしまった

 ・会議中、急に意見を求められて言いたいことが言えずに評価を下げてしまった

 ・先輩のアイデアに強く反対し過ぎて、ぎくしゃくした感じが残ってしまった

--こんな経験ありませんか? この連載は、「職場でのコミュニケーションが苦手だな」という人のために、相手に言いたいことを正しく伝えるためのスキルを解説します。

 ビジネスでは、正しく自己主張する力が必要になる場面がたくさんあります。そんな時、強く言い過ぎてもうまくいかないし、遠慮していては相手に伝わりません。相手と自分の双方のメリットを考える本気の「Win-Win」スタンスのコミュニケーションスキルを磨くことで、道が開け、可能性が広がります。

アサーティブ・コミュニケーションとは?

 「アサーティブ」という言葉を聞いたことがあると思います。ここ数年でかなり認知度が上がり、多くの企業が「コア・コンピタンシー(社員に持っていてほしい基本のスキルやスタンスなどの要素)」の1つとして挙げるようになっています。

 辞書を引けば、「主張が強い」「断定的」といった、必ずしも良い印象とは言えない言葉が並んでいます。「自己主張」というと、苦手意識の強い人も多いかもしれません。

 アサーティブの意味を正しくとらえ、ビジネスシーンで活かすには、「自己主張」の前に2つの修飾語をつけると分かりやすくなるでしょう。

 「発展的」で「協調的」な自己主張。

 「発展的」= 明日もまた会える関係を築く。取引先であればリピーターになってもらえる。社内相手だったら、別の会議でも気持ちよく議論を始められる。すなわち、次につながる自己主張。

 「協調的」= 遠慮することでも、相手に合わせ過ぎることでもなく、相手の知っている言葉で主張できる。相手の興味のある角度から話ができる。その結果、聞いてもらえて、理解されて、相手の行動を引き出す自己主張。

 いかがでしょうか。発展的で協調的な自己主張であれば、ビジネスに必須のスキルであり、日々の仕事がうまくいきそうな気がしませんか。

 したいことは「したい」と言ってみよう。したくないことは「したくない」と言ってみよう。ただしそれが相手を傷つけたり、不要にその場を乱したりしない限りは。ごく当たり前で簡単なことのようですが、これが実際の仕事の場面で、目の前に上司や取引先がいるとなかなか難しいものですね。

 「こんなこと言ったら悪いかなぁ」と遠慮し、遠回りな言い方をして誤解を招いたり、「相手のため!」と思って進言したつもりが、何だか自分勝手な印象になってしまったり。毎日、小さな後悔を積み重ねていないでしょうか。




アサーティブとは対極にある、「アグレッシブ(攻撃型)」と「パッシブ(受身型)」の2つと比較してみましょう。


意見を
述べる時相手への
フィードバック 聞く時 口ぐせ
Aggressive
アグレッシブ 「私は~」ばかり
物事決めてかかる
相手を否定 批判、否定が多い 人の話を聞かない
話のコシを折る だいたい、だから
あり得ない!
~して!
Passive
パッシブ 「私は~」が少ない
よく謝る
まわりくどく言う 相手の反応を恐れて、反応が少ない 受身的な聞き方
同調のしすぎ すみません
~だと思う
~して頂ければ・・・
Assertive
アサーティブ 適度な「私は~」
明確なメッセージ
意見と事実を分ける 「行動」に対して建設的なフィードバック
批判も賞賛も アクティブリスニング
傾聴 ありがとう
私は~したい
~しよう!




 「アグレッシブ」は、強引に、つべこべ言わさず相手から「YES」を奪おうとする態度です。今日の1勝は得られるかもしれないけれど、相手に嫌な印象を残すので次につながらず、正しい意味での連勝とか全勝が期待できません。

 「パッシブ」は、何でも相手に合わせ過ぎてしまうので、便利な人、簡単な人だと思われ、信頼や尊重にはつながらりません。いざと言うときに頼りにされない、選ばれない対象になってしまいます。

 「アサーティブ」は、足して2で割るとか、中間的ということではありません。自分の意見は率直かつ明快にしっかり伝えるけれど、相手の話も聞く。その結果、両者のアイデアや力のかけ算になるとうな成果が生まれます。相互の信頼関係も深まります。

 アグレッシブは、配慮も遠慮もない。パッシブは、変な遠慮ばかりで、結果的に相手に対する配慮に欠ける。アサーティブは、下手な遠慮はしないけれど、この先の相手の行動に対する配慮がある。思い当たるふしがありませんか?

 日頃のあなたのスタイルはどのタイプに近いでしょうか。アサーティブに発言できていれば、もっと仕事がスムーズに進んでいたはずだと感じる場面はありませんか。

 正しいコミュニケーションのスキルを磨いて、会議の場面での発言力を増し、上司や後輩にもきちんとモノが頼め、時には「NO」も言える。そんな、仕事の実践力アップを目指しましょう。

 能ある鷹も爪を隠してばかりはいられません。タイムリーに適切なコミュニケーションを取ることが、自分の仕事の幅を広げて、ポジションを上げてくれるのです。新しい、そして真の“出世道”を学びましょう!

 次回からは、職場で出合う実際の場面を想定しながら、どうすれば良い結果が引き出せるのかを具体的に考えていきます。



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