2015年6月2日火曜日

コオロギを食べよう 米で養殖農場など相次ぐ


コオロギを食べよう 米で養殖農場など相次ぐ
2015/6/2 0:30日本経済新聞 電子版


 【シリコンバレー=兼松雄一郎】米国で食用昆虫産業が勃興しつつある。単なる「変わり種食品」の域を超え、コオロギの養殖農場や原料メーカーが次々に登場。量産のための供給チェーンが確立されつつある。コオロギは食肉に比べ成長が早く養殖コストが低い。同量のたんぱく質を得るためのコストが圧倒的に低く、新興国の食糧危機を救う解決策としても注目を集めている。

 食材として米国で注目を集めるのが養殖コオロギだ。コオロギは生育が早く、2カ月程度の飼育で出荷できる。昨年にはオハイオ州でベンチャー企業のビッグ・クリケットファームズが米国初の都市型コオロギ農場を開設した。ロサンゼルス近郊でもコアロバレーファームズが倉庫を使ってコオロギ農場を始めている。

 オークランドの昆虫養殖コンサルティング会社タイニーファームズは昨年から、ネット上で養殖機器などの知識や科学的な管理法を共有できる場をつくり、入門キットも販売し始めた。農家が昆虫養殖に気軽に参入できるようにした。

 クリッカーズやシックスフーズ、ビティーフーズなどの米ベンチャーがコオロギの粉末入り小麦粉やシリアル、クッキーなどの販売を伸ばし始めている。コオロギの粉末は200グラムあたり20ドル程度。甲殻類や木の実に近い独特の臭いは残るが、塩やスパイスを利かす味付けでなじみやすい。

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